知って得する、育休取得タイミングと社会保険料について

お金

こんにちは。ざわです。

世の育休取得前の父親(もしくはこれから父親になる)の皆さん。

育休取得タイミングによって、社会保険料を節約できる

ということをご存知でしたか。

今日は、育休中に受けられる様々な経済的な補助のうち、「社会保険料の免除」について整理していきたいと思います。

育休期間は社会保険料が免除される

まずは国のサイトにどう書かれているのか

それでは早速整理していきます。まずは国のサイトにどのように書かれているのかから示していきます。

日本年金機構のサイトには次のように書かれています。

育児・介護休業法による満3歳未満の子を養育するための育児休業等期間について、健康保険・厚生年金保険の保険料は、被保険者が育児休業の期間中に事業主が年金事務所に申し出ることにより被保険者・事業主の両方の負担が免除されます。

この保険料の負担が免除される期間については、次のように定められています。

保険料負担が免除される期間は、育児休業等開始月から終了予定日の翌日の属する月の前月(育児休業終了日が月の末日の場合は育児休業終了月)までです。免除期間中も被保険者資格に変更はなく、保険給付には育児休業等取得直前の標準報酬月額が用いられます。

これについて、わかりやすいようにいくつかの例で整理していきます。

月中に育休5日取得する場合

この場合、社会保険料の免除はありません。
図で示します。

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月中に育休5日取得する場合

この図の場合「育児休業開始月」は6月ですが、「終了予定日の翌日の属する月の前月」が5月となります。そのような場合、6月分の社会保険料は免除対象にはなりません。

そこで、私としては、次のように月末月初をまたぐように取得するほうが良いと考えています。

月末月初をまたいで育休5日取得する場合>

この場合、育休取得日数は先の例と同じ5日間ですが、「育児休業開始月」が6月となり、「終了予定日の翌日の属する月の前月」が6月となるため、6月分の社会保険料が免除となります。

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月末月初をまたいで育休5日取得する場合

この免除される社会保険料、年収にもよりますが、30歳で年収500万円の方の社会保険料は、年間71万9,250円となります。月あたりに換算すると約6万円です。
→参考:社会保険料は一体いくら? 年収500万円のサラリーマンの場合 [マネープラン] All About

この金額がまるまる免除なので、そのまま手取りになります。すごいですね。

ちなみに、有休5日取得する場合

この場合は、給料は満額もらえますが、社会保険料の免除はありません。

どちらがお得か?というのは厳密に計算したわけではないので言い切れるわけではないのですが、育休を取得したほうが得ではないかと思います。

 

例えば、年収500万(月給30万円)の方が有休を取得する場合、日当換算で、1万5,000円の給料をもらっているので有休5日間は、1万5,000円×5日=7万5,000円の給料をもらえます。

育休の場合は給料が出ないので、一見7万5,000円損しているように見えますが、ここで気にするべきは「7万5,000円から、更に税金や保険料が引かれるので、手取り換算だともっと金額が少なくなる」という点と、純粋に「有休5日間を消費してしまった」という点です。

 

そう考えると、育休取得によって免除される約6万円と、有休取得によって手に入れられる7万5,000円から目減りした分って、同じくらいだと思いませんか?

何が言いたいかというと、
「育休でも有休でもお金の面ではあまり差がない」
ということです。

加えて、育休取得した場合、有休は消化されず、また別の用事で利用することができます。それこそ、育休明けた後の子供の通院や、奥さんとのデートに使ったほうが良いと思いませんか?

ここまで書いたとおり、育休を取得することによるメリットは大きいと言えます。

「それじゃ、せっかくだから育休を長めに取ろう」
と思って来たのではないでしょうか?

育休1ヶ月(程度)取得する場合【おすすめ】

それでは、1ヶ月程度の育休を取る場合はどの様になるでしょうか。
例として、6月まるまる育休を取る例について考えてみましょう。この場合、「育児休業開始月」が6月となり、「終了予定日(6/30 木)の翌日(7/1 金)の属する月(7月)の前月」が6月となるため、6月分の社会保険料が免除となります。

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6月1日〜6月30日の場合:社会保険料免除は6月のみ

ただし、月の最終日が土曜日または日曜日の場合、社会保険料は免除されないので注意が必要です。

例えば、図のように2021年7月に育休をとる場合は7月分の社会保険料は免除されません。なぜなら、「育児休業開始月」が7月となり、「終了予定日(7/30 金)の翌日(7/31 土)の属する月(7月)の前月」が6月となるためです。

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7月1日〜7月30日の場合:社会保険料の免除は無し

このように、月初〜月末で育休をとってしまうと、タイミングによって社会保険料が免除されたりされなかったりします。

そこで私は、育休開始を月末、育休終了を月初のように、月をまたいで取得する場合が最も良いのでは、と考えています。

例えば、2021年6月30日から8月2日まで育休を取るような場合です。

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6月30日〜8月2日の場合:社会保険料免除は6月、7月

この場合は、「育児休業開始月」が6月、「終了予定日の翌日の属する月の前月」が7月となり、6・7月分の社会保険料が免除対象となります。

まとめ

ということで、今日の父親の心得(まとめ)。

育休取得するなら、月末月初をまたぐべし。

※ ちなみに、この育休期間の社会保険料の免除に関しては、制度改正に向けて検討が進んでおり、2022年10月1日より改正法が施行されるようです。男性も長期の育休を取得しやすくなることを目的に、免除期間の考え方が見直されるようです。今後も要チェックですね。

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